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BL小説「虜」
3
一方は長年城で働く者達。


彼等はまた、ガーメイルの皇族の誰かが、リーフの王族の誰かを娶りに来たかと感じ、皇族が滞在中は普段の倍に増える雑務をどう片付けるかに、頭を悩ませた。


もう一方は、まだ下働き歴が浅い者達。



彼等は自分が取り返しの着かない失敗をしないか、考えてしまい緊張を感じていた。









「へぇ、ガーメイルの皇族様が来るんだ?」
そう呑気に返したフィラムへハービィは、真顔のまま言った。
「あぁ…まぁ、覚悟しとけ、ガーメイルの皇族方は大概、我が儘な方が多いから普段より、忙しくなるぞ…」


ハービィは、過去に何度か、ガーメイルの皇族の部屋係の一人に、選ばれた経験があった。




その殆どが、気難しい方々ばかり。

特に、一人。

やれ、カーペットの色が気に入らないから変えろだとか、湯浴みの温度が低いから入れ直せだとか、細かい事から大きな事まで、例を上げたらキリがない程に、我が儘で高圧的な人物が居た。


それが、ガーメイル現皇帝の姉サーナディナ。



思わず、ハービィは、内心で呟いた。


(今、思い出しても、ホントに、おっかない方だったなぁ…綺麗な方だった分、余計になぁ…)




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あきゅろす。
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