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BL小説「〜太陽の妖精と狂帝の恋模様〜」
騒がしい出会い
服に着替え終えると、俺は湯あみとやらに向かう為に、部屋から出た。

だが、どういう訳か俺の前には、誰も湯あみの場所へ案内する為の人間が居ないので、どうするか?って、ちょっと考えていた。
でも、そんな心配は要らなかった。
これもどういう訳か、湯あみの場所なんて知らない筈なのに、俺の足は淀みなく歩みだす。


(これ、本当にどうなってんだ?…いい加減、説明が欲しいよなぁ…)



服を着る前にも、ちょっとした驚きがあった。

さっきまで、驚きばかりで、そこまでは気が回らなかったからだ。


目の色は見ていないので、分からない。
だが、今の俺の髪は日本人なら当たり前の黒髪ではない色をしている。

(俺、染めた記憶はないんだけどなぁ)


起きてからの驚きが多すぎて、頭で処理しきれずに、そう思ってしまった。

俺の髪は今、綺麗な金色をしている。



頭では、今の状況が把握出来ずに、ハテナマークだらけ。
でも、歩みは止まらない。



今の俺は思考と行動が一致していない。


まるで、自分の中に、自分が知らない自分が居るみたいだ。



頭では思考の海に浸り、身体は動く中で、前方から、騒がしい気配を感じた。

すると、後ろに居たグレイさんが前方を睨みながら、隣に来て言った。


「アクト様。道を変えましょう」

だが、やはりというか、この時も、俺は俺の意思とは別に答えていた。

「グレイ。あの騒がしいさの理由は確かに、あの方が原因だろう。しかし、あの方に他意はないのだ。私は逃げても意味はないと、そう思う」

グレイさんは、そんな俺の言葉に、納得はしていないのだろう。

「アクト様がそうお考えであれば、私も従います」
だが、そう言うと、また後ろに下がった。




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あきゅろす。
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