小説「召喚と召還の結末」 『ヒュプノス』 粗末な装備に、低レベルな訓練。 まるで、素人の集まりのような連中。 この国の軍を見たヒュプノスの者達は総じて、そう感じた。 多分、この国を制圧しろと言われれば、戦狂いが三人も居れば、簡単に出来きてしまうだろう。 兵の気構えからして、全くなってない。 こいつらは今が、戦時下だという自覚があるのか?と、リーアは兵達を見て呆れるばかりだった。 平和ボケ。 果たして、今のこの状態は、それだけが原因なのか?。 「臭うなぁ。‘葡萄’の薫りがするぜ。腐った‘葡萄’がいやがるな」 ニヤリッと、口元だけを上げてバルが呟く。 「バル。貴様から見ても、救い様がないか?」 [次へ#] [戻る] |