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小説「召喚と召還の結末」
不満
『何も、私でなくても良いじゃない…しかも、バスティナの頼み事なんて…』

その声音は、不満に満ちていた。


それも、その筈。

セラスティーアにしてみれば自分が何故、バスティナの嘆願の為に、働かねばならない?と、思っているからだ。



セラスティーアとバスティナ。


この両者は、互いに互いを疎み、互いに煙たがっていた。



二人の相性は最悪。



魔族には、珍しく禁欲的で、愛情深いバスティナと奔放で、時に自分の子供すら喰らったセラスティーア。

この時点で、馬が合う筈も無い。


それに、二人は同い年だった。



幼少期、事あるごとに、二人は顔を合わせた。


そして、その度に、亀裂が生じ、今では、二人の仲は修復不可能な程に険悪だ。





≪仕方ないだろう。幻惑は、貴様の得意技、子供を浚う役には、ピッタリだ。で?それと、コレに何の関係がある?≫

いつの間にか、女の腕の中で、安らかな寝息を立てる赤子。

すると、女は妖艶な笑みを浮かべ言った。





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あきゅろす。
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