小説「召喚と召還の結末」
魔物の王と魔王の違い
『人って、本当に馬鹿よねぇ。あの子は、魔物達の王であって、‘魔王’という存在じゃないのにねぇ』
セラスティーアは侮蔑をタップリ含んだ声音で、そう言った。
魔物は人間を浚っては喰らうと、人は思っている。
だが、実際は違う。
魔物は、人を食す事はしない。
人を食すのは、魔族。
魔族と魔物。
この二つには、人間と家畜ぐらいの差があって、明確な身分差が存在している。
だが、人はそんな事を知らない。
というより、魔族の存在を知っている者自体が少ない。
何故なら、魔族は人の前には、滅多に姿を見せないからだ。
人を喰らいたければ、魔族は、魔物達を使って、人を浚ってゆく。
そして、魔物達を統べし王カスティアーデは、魔族の一人。
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