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小説「召喚と召還の結末」
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この知らせに、サザーラン上層部は凍り付く。


だが、傭兵を大量に雇い入れた事で、それによる軍の編成の問題や、命令系統の調整に、時間が掛かっているらしく、本格的な実戦投入は、まだ先の事だろうとの知らせも、同時に入ってきた事で、少しの余裕が出来た。




しかし、それは更なる混乱の幕を開け事に繋がっていた。


ただでさえ、キーエル、パルキタ両軍を相手にするのも、大変なのに、傭兵が投入されれば、すぐにでも、国が落ちてしまう。


最悪の事態が、目前に迫る。



この事態を前に、議会は紛糾し、いかにして、被害を小さくするか?。


もはや、それのみが議論される。


負けは確実。


キーエル、パルキタ。

この両国に、完全に国を蹂躙されるのも、時間の問題。




そんなある夜。

賢王と呼ばれし、サザーラン王は、自室で自嘲した。


「私は…なんて、愚かな男だろう…この国を…守れない」
「あなた。…そんな事をおっしゃらないで…」
「アリエラ。本当なら、君を逃がした方がいいのだろうが…」

王は済まなそうに、視線を反らす。


敗国の王妃が辿る末路は悲惨なモノと決まっているからだ。




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