小説「召喚と召還の結末」
暗転
サザーラン王国。
この国は、肥沃な大地から与えられる豊かな恵みと隣接する山脈から湧き出る清流によって栄えている。
この国を治めるのは、民から絶対なる信頼を寄せられし賢王と、それを影から支える聡明で美しい王妃。
その国には、長閑で平和な日々が確かに存在していた。
しかし、ある時。
平和な日々に終わりが来た。
長年に渡り友好関係を築いてきた筈の隣国キーエルが、どういう理由からか、分からないが何故か戦争を仕掛けてきた。
勿論、国を脅かされたサザーランは応戦を余儀なくされた。
だが、すぐにある問題が起きる。
キーエルが戦を仕掛けると時を同じくして、それを好機とばかりに、実り豊かなサザーランを我が手にせんと近年、壊滅的な不作に喘ぐパルキタ国が攻めてきたのだ。
キーエル、パルキタ両軍の猛攻撃の前に、サザーラン軍は苦戦を強いられた。
特に、パルキタ軍は糧を奪い取らなければ、後に待つのは、死だけという状況故に、強かった。
そして、質の悪い事に、キーエル、パルキタ両軍は辺境の村々から食糧のみならず、年頃の女達を力ずくで奪っていった。
悪い事は続くもの。
その後、キーエルが大量の傭兵を雇い入れたと、サザーランに知らせが入る。
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