小説「召喚と召還の結末」
3
『ヒュプノス』とは大陸最強の集団にして、時に最悪の名として知られる集団。
彼等は、契約金次第では、どんな汚い仕事も厭わない事で有名である。
『ヒュプノス』には、戦闘狂いと呼ばれ、人々から忌避される存在が多数居る。
『ヒュプノス』は、血を求め、自らの戦う相手を渇望する者達を拾い上げる最下層の組織。
最悪であり、最強の『ヒュプノス』。
そんな集団からの申し入れを受け入れろと言う者達と、凶悪さに恐れをなしてか、絶対に受け入れる事は出来ないと、反対する者達。
議論は遅々として進まず、使者のカリスは次第に、イライラとしてきた。
(くだらない。ただ我等が要るか、要らぬか、それだけの判断だろう)
こんな事、もし団長ならば即決だ。
と、カリスは考えた。
今、目の前に居る王は、賢王と呼ばれている割に、即決が出来ずに居る。
優柔不断な訳でなかろうが、戦争屋のカリスにしてみれば、どこが賢王か?ただ甘いだけだろと思えてしまう。
(本来なら、こんな事は、王の一言で、すぐに決まる筈だ)
全く、こんな茶番劇が、いつまで続くのだろう?と、カリスは馬鹿らしくて呆れてきた。
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