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小説
HELP!!(ヒバツナ)
駄目だ!!
誰か助けて!
アイツがまた…!!

現在進行形で奴から逃げている俺。

目指す場所はただ一つ。
目の前に見えた扉を、勢いよく開けた。

「ッひーばーりーさーん!!!」
「…綱吉?」

俺が乱暴に部屋に入ったものだから、雲雀さんは目を見開いていた。

「どうしたの、大丈夫かい?」

雲雀さんは優しく、俺の肩を抱いてくれた。

思わず涙が零れる。

「つ、綱吉?!」
「ふぁ、ひーばーりざーん!!アイツが、アイツがまた…」

雲雀さんは納得顔だ。

「あぁ、そういうことか。通学時にストーカーされて、下駄箱にラブレターという名の脅迫状が大量に入ってたかい?それともトイレの天井に張り付いてた?体操着を盗まれた?授業中に窓に張り付いて覗いてた?」

流石は雲雀さん。
俺が十まで説明しなくても全てを理解してくれる。

「うっ、ふぇ、ぜん…ぜんぶ、全部です。」
「うん、待ってて。今すぐ消してくるから君はソファで寛いでなよ。」

そう言うと、雲雀さんは自分が今まで座っていた椅子に目を向ける。

「出てきなよ、変態。誰の許しがあってそこに腰掛けてるの。」

ざわりと悪寒が俺を襲う。

「クフフ…見事ですね。いつから気づいてましたか?」

ふわりふわりと霧が集まっていき、人の形を成していく。

「ワォ、そんなにパイナップル臭を振り撒いていて気づかれないと思ってたのかい?」
「…許し難い暴言ですね。」

そうして現れた骸。

雲雀さん専用の椅子に、ゆったりと座っていた。

「むっ、骸…」

自然と体が震える。

それは恐怖からだったが、ポジティブ骸はそう捉えなかった。

「綱吉君、身震いするほど会えて嬉しいんですね。僕もですよ。だからそんなに不安そうな顔をしないで下さい。」

パァーっと満面の笑顔を浮かべる骸。

「ひっ!?」

思わず悲鳴が漏れた。

「君はポジティブじゃなくて純粋に馬鹿なんだね。」
「おや、なぜです?」
「どう見ても怯えてるじゃないか。」
「それは君が側に居るからでしょう?」

キョトンと首を傾げ、全身で理解力のなさを表現する骸。

「真面目にそうだと思うかい?」
「違うんですか?」
「当たり前だろうっ!!」

言ったと同時に足を踏み出す雲雀さん。

力強いけども、軽やか。
まるで鳥のようだ。

「なっなに、グファッ?!!」

気持ちの悪い、呻きのような悲鳴を上げて骸は倒れた。

「ほら、もう大丈夫だよ。」
「はい!ありがとうございます、雲雀さん!!大好きです!!」
「僕もだよ、綱吉。」










ストーカーで
可哀相な骸さんと、
甘々なヒバツナをやりたかっただけ…(土下座)

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