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小説
無法地帯(ヒバツナ)
「この状況は何なの?」
「あ、雲雀さん。今ほら、体育の時間なんですよ。」

ただいま4時間目の体育の授業中。
お昼前の体育ってお腹に響くよねー。

「これのどこが体育なの?子供のお遊戯にしか見えないんだけど。」
「体を動かしてたら問題ないですよ。」

見回りにきた雲雀さんが、お遊戯と言うのも仕方ない。

今日は担当の教師が私事で休み。
つまり自習状態。

あっちでバレー。
こっちでバドミントン。
そっちでバスケット。

「で、君は何してるわけ。」
「見学。」

俺は体育館の脇で、あぐらをかきながら暢気に見学していた。

体を動かすこと自体が怠い。
つーか面倒臭い。

「つまりサボりでしょ。」
「そうとも言うね。許して☆」
「今のイラッときたね。許さない。今から応接室に来なよ、咬み殺してあげるから。」
「ノーセンキュー。ココアあります?」
「君にコーヒーや紅茶の味が分かるとは思えないからね。あるよ。」

よし、と俺は立ち上がる。

雲雀さんが何も言わずに手を差し出す。
俺は躊躇いなく、その手を握った。


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あきゅろす。
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