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龍のシカバネ、それに月
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(「紅騎さんも身を固める気がない」っておばあさん怒ってたけど)

 彼らとも数年のつきあいになっているけど、灰爾さんも紅騎さんも、いまだに本当のところ何を考えているのか、よくわからない。

 灰爾さんは勿論誰かを娶ったほうが良くて、紅騎さんも……最近、朱李さまが病気がちだと聞く。
 こんなこと朱李さまのことを思えば考えるべきじゃないけど、紅騎さんは後継から頭領に上がる準備だけはしておいたほうが良いと思う。

 無論、僕の言うことなんてどこ吹く風の紅騎さんに言っても、無駄話に終わらされるだけなんだけど。

(って言うか、一番大きな組織である南龍頭領に、言うこと聞いてもらえない匣姫って、だめなんじゃないの!?)

 南龍を継いだ後の紅騎さんとのやりとりを考えたら、ちょっと頭が痛くなってしまった。

 灰爾さんの去っていく背中を見送っていたら、服の裾をつんと引かれた。
 青陽が見上げている。

「帰ろ、母上」

「……はい」

 笑うと、青陽も笑う。
 振り返ると青鷹さんが微笑して待ってくれていた。











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あきゅろす。
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