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龍のシカバネ、それに月
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 息を、深く吸って吐いた。
 僕に、それ以外の生き方はない。

(客観的に考えて、北に配される場合が一番厄介だな)

 何しろ影時は、会談の場ですら結局、匣宮に従うとは言わなかった。
 どうするつもりなのか、まるでわからない。
 そんな影時のそばで匣姫として支援できるのかどうか。

(……自分のことなのに、まるで他人事みたいに考えてるな)

 食べ散らかした蜜柑の皮をゴミ箱に捨てて、もう寝ようと押し入れの布団を敷いた。












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