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その時。


私の横の扉から、急に白い着物の女の人が現れた。


「ギャー!!」


飛び上がって、横にいる千裕に抱きつく。


「ち、千裕!ユウレイー!」


泣きそうな私に、


「本物じゃないから」


って、千裕は苦笑しながら言った。


その後も。


「ギャー!」


とか


「ヒーっ!」


とか、教室には私の悲鳴は響き渡り。


もうすぐ終わりかな?って思ったところで、千裕がボソリと呟いた。


「まひるちゃん」


「は、はい?」


「ずっと胸、当たってるんですけど……」


……え?


落ち着いてみると、確かに私は千裕の腕に抱きついていて


自ら胸を押しつけるみたいになっていた。


「ご、ごめん!」


初めて暗闇に感謝した。


真っ赤な顔を千裕に見られんくてすむから。


「いや、逆にありがとう……って、俺は変態か」


自分自身にツッこむ千裕に苦笑。


って、千裕!


自分が男言葉になってるん気付いてない?!


フフフ


ちょっと収穫かも。


そうニヤニヤしてたんはちょうどお化け屋敷を出たところで。


二人ともニヤニヤしているのを、周りの人は不気味そうに見てたらしい。



*

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あきゅろす。
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