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「はい、ここまでですよー。他校の方は入れませんからね」


やっぱり、想像してた以上に忙しい。


私に言われると文句を言ってた彼女たちだけど


「ごめんね、今日は無理なんだ」


会長が優しく言うと、目をハートにして素直に引き下がる。


ちっ。


思わず出てしまいそうになった舌打ちを、慌てて心の中でした。


「毎年こんな感じですか?」


「まぁな。」


素に戻った会長は、堂々と舌打ちをした。


ちょ、私我慢したんですけど……?!


まぁ、いいか。


さっきは、お世話になったしね。


「会長、さっきはありがとうございました」


「お、めずらしく素直だな」


「……」


「いや、うそ。もう大丈夫か?」


私の殺気に気づいたのか、会長はすぐに言い直した。


「はい、なんとか」


「そうか」


散々声をあげて泣いたらなんかスッキリしちゃって。


敵は知れたし、収穫!なんて呑気に思ってる。


イジメなんかに負けるか!って逆に強気になれたし。


「なぁ」


「はい?」


「なんでお前、俺だけ『会長』なわけ?」


「は?だって、会長は会長一人やし……」


ん?あれれ?


顔赤い?


「もしかして」


「……」


「俺も名前で呼んでほしい、とか?」


その瞬間、パァッとさらに赤くなる顔。


プクク、会長かわいすぎ。



*

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