7
次の日。
生徒会室はいつも以上に、熱が入っていた。
「まひるちゃん、初仕事だね」
書類を確認していると、いちこさんが話しかけてきてくれた。
「はいっ!初仕事がこんなに大きい行事ってすごく緊張するんですけど……」
「大丈夫よ、楽しみましょうね」
そう言うと、いちこさんは私に顔を近づけた。
「千裕と一緒にまわったら?」
そう、実は。
明日に控えてる行事っていうのは実は、
「せっかく学園祭なんだし」
学園祭なんです!
この金持ち学校はなぜか、学園祭を年に2回するんだ。
そして、この学校での初の文化祭。
もちろん恋する乙女としては、好きな人とまわりたいわけで……
「で、でも仕事が……」
「休憩の時間。千裕と休憩かぶってる時あるでしょ?……それに。」
「それに?」
「夜は花火があるでしょ?その時間は、生徒会のメンバーも自由にできるの」
「え……」
「花火、千裕と見たくない?」
み、見たいよ!
見たいに決まってるよ!
でも千裕、もう一緒に過ごす人決まってるかも……
「千裕さん」
ちょうどその時、森田少年が千裕に声をかける。
「なぁに?」
「千裕さんに用があるって女の人が来てますけど」
え…!
生徒会室の扉のところに、女の子が何人かいる。
ま、まさか……!
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