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「ど、どうって何も……!」


「今もデートしてきたのよ、ね?」


「……っ」


千裕の優しい微笑みに、またドキドキする。


「へぇ……」


いちこさんのニヤニヤ顔も恥ずかしくて……


その時。


「おい、千裕!お前手伝え!」


キッチンから兄ちゃんの声が聞こえた。


「しょうがないなぁ。まひるが火傷したらダメだもんね。行ってくるわ」


そう言って、私の頭を撫でると千裕はキッチンに向かった。


「や、火傷なんかしーひんもん!」


素直じゃない私は、千裕の背中に向かってそう叫んで……


ぷしゅー、って空気が抜けるみたいにテーブルに手をついた。


「あーんな甘い顔の千裕、初めて見た」


いちこさんはそう言って微笑んだ。


「そんなに照れてるまひるちゃんもね。」


「う〜……」


私の顔はまた真っ赤になった。


「千裕が好き?」


いちこさんの問に、私はゆっくりと、でも自信を持って頷いた。


「そう。だけどね、まひるちゃん」


いちこさんの声が変わる。


私をまっすぐ見るいちこさんの目には、ハッキリと心配の色が見えた。


「雪哉も、悪い人じゃないのよ」


会、長……?



*

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あきゅろす。
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