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千裕といちこさんと3人でテーブルを囲んで座る。
兄ちゃんは、「なんで千裕が家に入るんや……」なんてブツブツ文句を言いながら、コーヒーを準備しにキッチンに行った。
「それにしても驚いたわ」
「なにが?」
千裕の言葉に、いちこさんはキョトンとして髪を拭いていた手を止める。
髪が濡れているいちこさんはすごく色っぽくて、シャンプーの匂いがすごくいい匂い。
いつも私もあのシャンプー使ってるはずやのになぁ、ずるい。
「将行ちゃんといちこちゃんがそんな関係になってるなんて」
「そんな関係って?」
「だから、オトナの関係。」
「へ………?!」
驚くいちこさんに、逆に千裕と私の目が点になる。
「な、なんでそうなるの?!」
「え、いちこちゃんと将行ちゃんまだなの?!」
「ま、まだに決まってるじゃないもう!」
真っ赤になるいちこさんに私たちは苦笑する。
「なぁんだ、そうだと思ったのに……」
「今うちのお風呂使えないからシャワー借りただけよ……」
あ、そういえば。といちこさんは続けた。
「あなた達はどうなの?」
今度はいちこさんがニヤッとして、私が真っ赤になる番だった。
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