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──チュンチュン
小鳥の声
眩しい太陽
隣には………ん?隣?
目を覚ますと、目の前には兄貴の綺麗な寝顔がありました。
「って、こらぁぁぁ!!」
「おう!?!?」
スヤスヤ眠っていた兄貴の鳩尾に、私のパンチが一発。
兄貴はその衝撃に、飛び起きた。
「ななな、何すんねん……!」
「何すんねん!じゃない、兄ちゃんはここで何しとんねん!」
「何って、昨日の夜お前の部屋に来てみたら、あんまり可愛い寝顔で寝とるもんやから………つい」
テヘッ
「『テヘッ』ちゃうわ!そんなことは添い寝の理由にならーん!!」
キッと兄ちゃんを睨んで、部屋を出た。
ほんまに、油断も隙もないわ、あのアホエロ兄貴!
「ごめんって、まひる〜」
後ろから情けない声を出して兄ちゃんが追い掛けてくる。
私がリビングのソファに座ると、兄ちゃんは私の肩を揉みだした。
「どうしたら許してくれる?」
「まず!勝手に私の部屋に入らない!」
「はい!」
「朝ご飯作って」
「オッケー!!」
兄ちゃんは、目にも止まらぬ速さでキッチンへ走り出した。
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