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「あの2人なら俺が探すからお前らは先に……」


「ちょっとー、雪哉ちゃん。邪魔するの?あたしたちデート中なのっ」


私たちは、会長の横を通り過ぎた。



「ねぇ、柳瀬千裕、いいん?会長…」


「あら、あなた雪哉ちゃんが気になるの?」


「いや、そうじゃなくて、あの……」


立ち尽くす会長に、なんか罪悪感……



「いいのよ、あれくらいじゃへこたれないから。あの人」


私は柳瀬千裕と手を繋いだまま、中庭を出た。


「あぁ、あのこたちどこ行っちゃったのかしら…」


校舎の中に入って、空き教室を探しても見つからんくて。


ほんまに、兄ちゃんどこ行った……



と、その時。


近くの空き教室から、瑞穂ちゃんが出てきた。



「あら、瑞穂?」


「あ、ちぃくん!」


瑞穂ちゃんの目が柳瀬千裕を見て輝き、その後徐々に私に移ってきた。


そして繋がれた手を見る。


「あっ……」


私は急いで柳瀬千裕の手を離した。


柳瀬千裕は不思議そうに私を見てたけど、それよりも瑞穂ちゃんの目のほうが怖かった。


「ちぃくん、こんなところで何してるの?」


「ちょっと人捜しよ。」


「そう。あ、まひるちゃん生徒会に入ったんでしょ?ちぃくんをよろしくね」


笑顔で言ってるけど、なんか違う。


柳瀬千裕と話してる時とは、雰囲気が……




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あきゅろす。
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