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「………」
「………」
「………」
「………」
「なぁ、いち……」
「森田!この資料コピーして!」
「了解っす、いちこさん!」
「まひ……」
「ね、ねぇ!柳瀬千裕!」
「あら、どうしたの?まひる」
放課後の生徒会室。
もうすぐある行事の仕事をみんなでしてるんやけど。
兄ちゃんを無視するいちこさん。
会長を無視する私。
なんとなーく、気まずい雰囲気です………。
「なぁ、いちこ……」
「ちょっと!休憩してくる」
いちこさんは兄ちゃんの言葉を遮ってそう言うと、生徒会室を出て行った。
はぁ、とため息をつく兄ちゃんを見るみんな。
「将行、いちこと何があった?」
「い、いや別にな、なにも…」
会長の問いにどもる兄ちゃん。
わかりやすすぎやろ……
「とうとう嫌われたんですか?!」
やっと俺にもチャンスが来たぁ!って喜んでる森田少年をキッと睨み付けた兄ちゃんは立ち上がった。
そして、
「俺も休憩!」
と言って、部屋を出て行った。
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