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「ねぇ……私には隠し事しないって約束でしょ?」
結子ちゃんのアフレコは続く。
瑞穂ちゃんは、柳瀬千裕の腕に触れていた。
「いや、ほんとに何もないから。気にしないで?」
それを柳瀬千裕は笑顔で交わす。
てか、結子ちゃんすごい……
「バッチリでしょ?」
うん、ほんまにそう喋ってるように見えた……
「それで。」
結子ちゃんは二人から目を離して、私のほうに向き直った。
「あなた生徒会に入ったの?」
「な、なんで知って…!」
「みんな噂してるわよ?」
あぁ、なんで転校早々噂の的にならなあかんの……
「気をつけたほうがいいわよ?」
「え……?」
結子ちゃんは私に顔を近づけると、声を小さくした。
「岡垣瑞穂、超性格悪いから」
私大嫌い、と結子ちゃんは言った。
「あの娘、柳瀬千裕のことが好きなのよ。確か、いとこだったかしら……?」
「いとこ?」
「えぇ。それでね、柳瀬千裕に近づく女にいやがらせしてるの」
「へぇ……」
「私もヒドい目にあったわ……」
「え、結子ちゃんは柳瀬千裕を……」
と、言おうとした瞬間、結子ちゃんにすごい目で睨まれた。
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