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「ちょっとー、どうして昨日来なかったのよ?!」
みんなで待ってたのにぃ!と柳瀬千裕は叫んだ。
朝っぱらから元気やなぁ…
それにここ教室やし。
元々目立つあんたが目立つことしたら私まで目立ってしまうやん……
「ねぇまひる!聞いてるの?!」
「んー、ごめん。昨日ちょっといろいろあって…」
「会長と?」
「ギク………あ。」
わ、私のアホー!
なんてわかりやすいんや!
柳瀬千裕は冷ややかな瞳で私を見ている。
「あんた……バカ?」
い、言われなくてもわかってますから!
でもでも、そんなハッキリ言わんくても……条件反射みたいなもんやん?
と、うじうじしていると
「あたしがあれだけ近づくなって言ったのに!」
え……
私は思わず柳瀬千裕を凝視した。
周りもビックリして柳瀬千裕を見ている。
だって……、昨日会ったばっかりやからあんまりよく知らんけど
柳瀬千裕って、そんなに声荒げるような人じゃないと思う。
いつも明るくて、ムードメーカー的な存在?
クラスのみんなの驚きようからして、私の予想は間違ってないと思うんやけど……
*
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