18
「あ!ねぇねぇ、今日はまひるちゃんの歓迎会開かない?」
兄ちゃんと喧嘩してたいちこさんの突然の提案
私はビックリしたんだけど、兄ちゃんと柳瀬千裕、森田くんはノリノリだった。
「いいね!お前もたまにはいいこと言うやん!」
「た、たまにはって何よ、たまにはって…!」
また始まった二人の喧嘩。
私はその二人に微笑みながらも、ずっとパソコンと向き合ったままの会長の近くに移動した。
「会長は……お仕事ですか?」
「あぁ。」
「そうですか……」
思わず、シュンとしてしまう。
お仕事やから仕方ないんやけど、でもやっぱり皆さんに来てほしかったなぁ…なんて、あつかましいか!
そう思って、その場を離れようとした時
「なるべく早く終わらせて……行くから」
私を見上げた会長の漆黒の瞳に、思わず吸い込まれそうになった。
「あ……待ってます」
感情のない、でも、静かに燃えているような瞳。
不思議な、人………
「雪哉ー、先行ってるわよー」
いちこさんの言葉に、会長が手を上げたのを見て生徒会室を出た。
どこに行っても生徒たちの凄い視線に会う。
美形揃いやもんなぁ……
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