17 「まひるちゃん。これからよろしくね?私のことはいちこでいいから」 フンッと鼻息荒い兄ちゃんを無視して、いちこさんが話しかけてきた。 「はい!よろしくお願いします!」 なんていい人なんやろう。 綺麗やし、可愛らしいし、優しいし。 いちこさん、大好き!! 「いちこ、お前あんまりまひるに近づくな」 「なんで?」 「まひるがお前の影響で変な女になったら嫌やから」 「し、失礼な!将行だって変じゃない!」 「お前なぁ!!」 なーんや。 もしかして、この二人もう両想い? めーっちゃ仲いいやん。 私が離れても気付かんぐらい、二人とも喧嘩に夢中。 むふふ 「何で一人で笑ってるの?」 パッて横を見ると、柳瀬千裕がニコニコして立っていた。 「んー?二人仲いいなぁと思って!」 「うん。ずっとあんな感じ。あれでまさかいちこちゃんの片想いだとはねぇ」 「え?!兄ちゃん、いちこさんを好きじゃないの?!」 「うん。そうみたいよ?」 なんかショックかも…… 兄ちゃん、見た目だけはカッコいいからいちこさんと、見た目だけは釣り合うのに。 * [*前へ][次へ#] |