15
「行くぞ」
……どこに?
そう思った時にはもう、会長に腕を捕まれて、全校生徒の前にいた。
向こうのほうで、兄ちゃんが唖然としているのが見えた。
そして、動きだそうとするのを森田くんに押さえられていた。
突然の事態に、私はもちろん、全校生徒も目を丸くしている。
会長は、私を捕まえたままマイクの前に立つと、おもむろに口を開いた。
「生徒会新メンバーの紹介をします。2年3組、水野まひるさんです」
……………
「はぁぁぁぁぁぁ?!?!」
一瞬の間を置いて、全校生徒もザワザワし始める。
そりゃそうですよね。
頭がよく、美形ばかりが集まる生徒会に
なぜ私が?!?!
生徒たちは、怪訝な目を私に向ける。
わ、私だって入りたいともなんとも言ってないんやからさぁ、そんな目で見んくても……
泣きそうになった時。
隣の会長がバンっと、マイクが乗っている机を叩いた。
その瞬間、シン…と静まりかえる体育館。
「文句がある奴は、直接俺に言いに来い」
こ、怖いっすよ、兄さん……
その証拠に、生徒たちは会長と目が合わないように上を見たり、下を見たり。
てか、
なんで
こんなことに
なってるんやー!!
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