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「行くぞ」


……どこに?



そう思った時にはもう、会長に腕を捕まれて、全校生徒の前にいた。


向こうのほうで、兄ちゃんが唖然としているのが見えた。


そして、動きだそうとするのを森田くんに押さえられていた。



突然の事態に、私はもちろん、全校生徒も目を丸くしている。



会長は、私を捕まえたままマイクの前に立つと、おもむろに口を開いた。









「生徒会新メンバーの紹介をします。2年3組、水野まひるさんです」










……………






「はぁぁぁぁぁぁ?!?!」


一瞬の間を置いて、全校生徒もザワザワし始める。


そりゃそうですよね。


頭がよく、美形ばかりが集まる生徒会に


なぜ私が?!?!




生徒たちは、怪訝な目を私に向ける。


わ、私だって入りたいともなんとも言ってないんやからさぁ、そんな目で見んくても……


泣きそうになった時。


隣の会長がバンっと、マイクが乗っている机を叩いた。



その瞬間、シン…と静まりかえる体育館。



「文句がある奴は、直接俺に言いに来い」


こ、怖いっすよ、兄さん……


その証拠に、生徒たちは会長と目が合わないように上を見たり、下を見たり。


てか、


なんで


こんなことに







なってるんやー!!


*

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あきゅろす。
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