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「いちこ、余計なこと言うな」


「はーい、ごめんなさーい」


冷たい印象の会長やったけど、この時は少し顔が赤くて、ちょっと親近感。



「僕は一年の森田聡です。主に雑用押し付けられてます」


「当たり前だ」


すかさずそう言った会長を、私の左腕を掴んでいた森田くんは不満そうに見た。



「あたしは二年の柳瀬千裕っ。確かまひるちゃんと……」


「あああ、あんたが柳瀬千裕?!」


「そうよん」


「同じクラスの?!」


「あら、知ってたの?」



ここ、こんなセクハラ男が同じクラスなんて……!!



しかも、なぜかオカマ口調やし!


「よろしくね、まひるちゃん」


うふふー。じゃないわ、変態男!



「で、後は将行だけなんだけど。将行のことはよく知ってるわよね?」


「えぇ、そりゃもう……」



小さい頃からずっとあの変な男に振り回されてたからな……



「あっ。もうすぐ始業式始まるわよ」


柳瀬千裕がそう言うと、みんなの目が一斉に時計を見た。



「じゃぁ、細かいことはまた後で。まずは体育館だ」


「ほーい」



待って……


今気付いたけど、私なんでここにいるんやろ?


「まひるちゃん、何してるの?体育館行くわよ?」


立ち尽くしている私に、柳瀬千裕が声をかけた。


き、きっと、迷子になってたのがたまたま生徒会役員の妹やったから、ってだけやんな?!


うん、きっとそうや!


私は一人でそう思い込んで、柳瀬千裕のところへ向かった。



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あきゅろす。
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