[携帯モード] [URL送信]



私も恐る恐る、千裕の背中に腕を回す。


するとゆっくりと


ソファーに押し倒された。


千裕の顔が、ビックリするくらい近くにあって。


整った顔が、綺麗な笑みを浮かべている。


私はなんだかパニックになって


「肌、キレイ……」


千裕のスベスベの頬を撫でた。


今の私には、雰囲気読む余裕なんてない。



「……まひる」


千裕の甘い声に、私の心臓は普段の倍以上に感じるほどの音を立てる。


「キス、していい?」


「………っ」


そんなこと、聞かないで。


いつも何も言わずにしてくるくせに。


こんな時だけ聞いてくるのはズルいわ……


私は返事の代わりに、千裕のシャツをギュッと握った。


千裕はそれに気づくとフッと笑って、顔を近づけてくる。


重なった唇は、なかなか離れなくて。


爆発しそうな心臓の音が、私をさらに幸せにさせた。


「…んっ…」


ふいに、キスが深いものになった。


そして、千裕の唇が首筋に移る。


「ち、千裕……?」


戸惑う私の声に、千裕は何も答えない。



*

[*前へ][次へ#]

あきゅろす。
[小説ナビ|小説大賞]
無料HPエムペ!