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差し出された手に私の手を重ねると、強い力で握られた。


「いっ……!!」


なに?やっぱりイジメなん?!



「水野、って言った?」


「え、あ、はい……」


「もしかして、水野将行様の…」


「妹ですが…」



様って!

様って気持ち悪いよー。


兄ちゃんは『様』なんてつけるほど偉くないよー。



「やっぱりそうなんだ!水野様の彼女は渡部様に決まってるって言ってたの!」


んー、また出てきたな。『渡部様』



なんでもいいけど。


いい加減、アホ兄貴の話ばっかり聞きたくないわ!



私がうんざりしていると


「はいはい、終わりー。転校生がめずらしいのはわかるけど、もういい加減解放してあげたら?」


私を取り囲む人たちに言ってくれたのは



「私は田辺結子。あなたは?」


やまとなでしこ的な雰囲気を持った髪の長い美女。


え………ここにいるってことは、同い年やんな?



ななな、なんやこの月とすっぽん的な感じはー!!


いや、わかってたで?


私は何にも可愛くないってこと。


でも、ここまでの美女を目の前に出されたら


さすがの私でも落ち込むって……


*

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あきゅろす。
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