5
2年3組2年3組……
あった、ここか!
私は勢いよく教室の扉を開ける。
その瞬間、シーーンとなって
次は私を見てみんながザワザワする。
………ん?
転校早々イジメですかい?
ま、いっか。
私は前に貼ってある席順を書いた紙を見て、自分の席に向かった。
そこにはすでに、ある女の子が座っていた。
綺麗に巻かれた髪に、ナチュラルメイク。
誰から見ても可愛いと思うような女の子が、大勢の男女に取り囲まれて座っていた。
……ヤバイ、私こんな女の子女の子した人苦手。
きっとこんな娘に限って裏が……
そんなことを考えながら彼女を見ていると、私の視線に気付いた彼女が目を上げた。
「どうしたの?」
どうしたのも何も……
「そこ…私の席なんですが……」
「え?!嘘ぉ?!」
彼女はそう言って立ち上がる。
語尾を伸ばすな、語尾を。
そう思いながらも、彼女がそこを退くまで座ることもできないから立ち尽くす。
「あ!もしかして、転校してきた人?」
「そうです、けど…」
「私は岡垣瑞穂!よろしくね?」
「水野まひるです……」
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