ハルノヒザシ 10 (眩しっ…) 明るさに、目が眩んだ。 だが、それも一瞬のことですぐに慣れる。 「眼鏡眼鏡…」 キョロキョロと眼鏡を探している三好。 「はい」 テーブルの端に置いてあった眼鏡を取って渡す。 「ありがとう」 それにしても寝ちゃったな。 また夜眠れねーよ、と軽くぼやく三好は半袖のTシャツ姿。 学校では必ず夏服でも必ず長袖、そして下にロンTを着込む三好の恰好としてはかなりレアだ。 「テスト週間中だし、夜型の方がいいんじゃない?」 「いや、夜型になってると俺の場合テスト中に寝る」 「確かに…、でまた先生に呼ばれる、と…」 「その通り」 わかってんじゃん、と三好がニヤリと笑う。 いやいや、その通り、じゃないでしよ。 でも確かに俺が朝起こしても、結局授業中に寝ちゃうんだよね、三好は…。 今日は徹夜だな、と呟きながらコーヒーを煎れようと台所に向かう三好に頑張れ、と手をふりつつ、ロッカーから服を引っ張り出し、ようやくシャワーを浴びに行った。 [*前へ][次へ#] [戻る] |