[携帯モード] [URL送信]

ハルノヒザシ

「なー、白河。いつまでヤってんだよ。もう帰ろうぜー。飽きたよ、俺」
「ああ、そうだな。コイツ泣いてばっかでつまんねーし」
「このところ毎日ヤってんじゃん?そんなに欲求不満なの?まぁホイホイ付いて来るコイツらもどうかと思うけどねー」
ガっという鈍い音とグフッと言う呻き声。
どうやら誰かを蹴り上げたらしい。
「いや、本命がなかなか現れないからさ、イライラすんだよ…」
「ったく、可哀想ー。学校は広いんだぜ?んな簡単にばったり会える訳ねーだろうが。ヤラれる方の身にもなってみろよな」
「はっ、冗談キツいぜ。何で俺がこんなカス供の身になんなきゃなんねーんだよ」
「鬼畜だなー、お前はマジで。そんな事ばっかりやってると、噂が広まって本命くんに逃げられちゃうんじゃないの。なんかあの人気弱そうな顔してたし、純粋そうだったし?」
「関係ねーよ。隙見て無理矢理連れこめば。何かひ弱そうだったし、楽勝だろ。あー早く啼かしてー。」
「ハイハイ、わかった、わかった。帰るぞ」
「ああ、んじゃな、気が向いたらまた抱いてやってもいいぜ」
再びドカッ供の言う鈍い音と呻き声。
笑いながら去って行く二人の男。
「白河…様…」
呟くような声が聞こえた。

ずっと固まっていた俺は、その声でハッと我に帰り、素早く図書室に逃げ帰る。

とんでもない物を見、聞いてしまった。
今の何?今の何?今の何?

しかも聞いたことある声だった。
しかも白河って…?
もしかして、もしかしなくてもこの間の人?
やっぱ怖い人だった…
いったい誰なんだよ!本命って。

[*前へ][次へ#]

14/81ページ

[戻る]


あきゅろす。
[小説ナビ|小説大賞]
無料HPエムペ!