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ハルノヒザシ

(まぁ思っていたよりキツくはないかも…)
片付け始めて三時間、黙々と働きながら俺は思った。
整理整頓とか俺の得意分野だしな。 ちょっと量が膨大だけど。
もっとめちゃくちゃな事をやらされたらどうしようと思ってたけどさ…。
時計を見ればもう6時を過ぎている。
先輩が戻ってくるまで後一時間ってとこだろうな。
ちょっとトイレ行こう。
微妙に我慢してたんだよね。
下に降りると既に五時半で図書室は閉まるので誰もいない。
図書室前の廊下はうわ真っ暗。
よく見えないのでそろそろと歩きながらトイレに向かう。

あーすっきりした。

トイレから出て、また真っ暗な廊下をそろそろと歩いて帰る。
鳥目なんだ、俺は。 電気の場所わからないし。
(おー、やっと着いたー)
図書室に付いてやっとホッとした時、俺は廊下の更に奥の闇から呻き声のような声が聞こえて来るのに気付いた。
これは…外…から…?
気になった俺は素早く外から見えないように身を屈める。
何だろ。そうした方がいい気がしたんだ。
そのまま身を屈めながらそろそろと声の方に近付く事にした。
図書室の外は学校の外側に面し、フェンスで囲われた森に覆われ、人がいる要素なんか全くないような気がする。
しかも、この暗い中で…一体なんなんだ?

近付くごとに、呻き声はだんだんとはっきりして来る。
それと共に混じる、二人の男の声。

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