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ハルノヒザシ

(ああ、幸せー)
俺は寮に帰り一杯になった冷蔵庫を見ながら満足感に浸っていた。
これで、何でも好きな物が作れる!!まぁ材料が無いとき工夫して作るのも楽しいんだけどね!
(おっし、じゃあ気合入れて夕飯作るかぁ!)
エプロンをしめ俺はるんるん気分で台所にたった。
今日の献立はリクエスト通りにハンバーグ。あとはスープとサラダ。ついでに俺のみプリン。
るるるーと鼻歌を歌いながら玉ねぎを刻む。ボロボロ涙が出るけど気にしない。俺今楽しくて仕方がないから。
「なんか、スゲー楽しそうなのに、顔は正反対だな」
そんな俺を気味悪く思ったのか後ろから三好が声をかけてくる。
小さな声で玉ねぎ切ると涙が出るって本当なんだな、と呟く三好。世間知らずめ!
「いや、楽しいよ。グスっ。ちょっ垂れる垂れる」
ボロボロ泣いているとどんどん涙が頬を伝い玉ねぎ切るどころではなくなってきてしまう。
「ちょ、泣くなよ」
「泣いてないよ!グスっ」
慌てて三好がティッシュを持って飛んで来た。俺は袖でぬぐおうとしていたのだが持ってきてもらったことだしそのまま拭いてもらう。
「ほらほら泣かないのよ。春日ちゃん」
「るせぇ!泣いてないもん」
「もんって前田かわいい!!料理は上手いし、嫁に来い!」
冗談を言う三好にムキになって反応すると更にからかわれる。
「お前が性転換したら考える。あともういいよ。三好。もうちょっとだし」
お前がしろ!と言いながらケタケタ笑って三好がテーブルに戻った。
なんか、テンション高いな。三好。
俺はまたるるるーと鼻歌を歌いながら調理を再開する。
よっしゃ下ごしらえ完了!
次はスープ作るか!


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あきゅろす。
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