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ハルノヒザシ
11日・(春日視点に戻ります)
「やあ、春日君に夏月君。遠いところよく来たね」
二人とも背が伸びて大人っぽくなったなぁ。
次の日。京都から電車で二時間程度のお爺さんの家に着くと、さっそく父さんの弟の冬馬さんが迎えに出てきてくれた。
「お久しぶりです。叔父さん。お世話になります」
「っす」
「くつろいで行ってね」
にこやかに笑いながら、俺の手を握り、次は夏の手を…と顔を上げた叔父さんの動きが一瞬だけ止まるのを俺は見逃さない。
「な、夏月君…。本当に兄さんに似てきたなぁ…」
「そうすかね…」
今の夏は父さんと瓜二つとも言っていいくらい、似ているから。
顔だけじゃない。高い身長。しっかりとした体つき。そして声。身に纏う雰囲気までも。
夏は父さんにそっくりだ。
叔父さんが驚くのも無理はない。
「弥生ちゃん達は…」
「今、家内と買い物に出てるんだ。すっごく楽しみにしてたからたくさん遊んでやってくれ。それじゃあ、二人の部屋に案内するよ」
俺の荷物をもってくれた叔父さんが、先に立って歩き始める。


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