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ハルノヒザシ

「はー良い部屋だね」
「でしょ。誕生日プランとクーポンでけっこう安くなったしね」
今日の宿の部屋に着いて、きょろきょろと部屋を眺めながら言うと、兄貴が得意そうな顔をした。
けっこう広いし、外の景色も見えるし、普通のだか風呂までついてる。これが露天風呂付きとかだったらさいこうだったのにな。ま、そこまでわがままはもちろん言わない。
「俺、まず温泉いってこよっかな」
炎天下の中1日京都を歩いた汗を流してから、ご飯を食べたい。
兄貴が人前で裸になりたがらないのはよく知っているので誘わずに、俺は手早く用意し始める。内湯がついてるから大丈夫だろう。
温泉はけっこー好きなので大分期待している。
「はい浴衣」
「んー、ありがと。じゃあ30分くらいで戻ってくるね」
俺がそう言って部屋を出ていこうとしたその時
「ちょっと待って」
「……?」
「…俺も行こうかな…」

兄貴がちょっと恥ずかしそうな顔でそう言った。

バサッ

俺が持っていた荷物が床に落ちた。

俺は今日幸せ過ぎて死ぬのかもしれない。

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あきゅろす。
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