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ハルノヒザシ

「あの、ありがとうございました」
ようやく呼吸が整って来た俺は先程から俺の傍らで背中を擦ってくれていた人に礼を言った。
「おー、大丈夫かー?どしたの?」
「何か色々あって…」
説明するのがものすごく面倒な事なので俺は言葉を濁した。
何処からどうやってこんな状況を説明すればいいのだろう。
そしてここは何処だ?
「ここは会議室!そして俺は一年の西崎雅輝。よろしく」
キョロキョロしている俺に気付いたのか金髪君は言う。
一年生?見えないなぁ。
「俺は二年の前田春日。よろしくね」
「えーマジで。先輩?俺敬語使ってないや」
「いや、いいよ。気にしてないから。それよりさっきの人は?」
俺を助けてくれた張本人。
そのまま出て行ってまだ帰って来てないようだ。
「あー涼?アイツなら飲み物買いに行っただし、すぐ帰って来ますよ」
噂をすれば影。
カチャリとドアの開く音が響いた。
しゃがみこんだままの体制で振り返ると後ろに背の高い、眼鏡をかけた男の子が無表情で立っていた。
目を合わせた直後、なんとも言えない寒気が背筋をかけのぼる。
黒髪を軽く後ろに流し四角い銀縁のフレームの眼鏡。しっかりと着用した制服。
別に変な所何か何もないのに…。
何故だか俺はこの人が怖い。



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あきゅろす。
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