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ハルノヒザシ
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「起きろ!三好起きろ!!」
三連休の三日目の早朝。
俺は必死になりながらルームメイトを起こしていた。
どんなに騒いでも起きずにぐっすり爆睡中の、困ったルームメイトを。
それでも一昨日、昨日と三好をバスの時間までに起こすミッションをコンプリート出来ず、ずるずると今日に予定が先伸ばしされてしまっているので、今日こそはと俺は必死に三好の肩を揺すり続ける。
「起きて!起きてよ三好!今日こそ眼鏡作りにいかなきゃでしょ!」
三好の枕を掴み、ゆさゆさと大きく揺らしてみるが、全く起きる気配ゼロ。
きっと大地震が来たってコイツは起きないに違いない。
くかーと幸せそうな寝息をたてながら眠る三好を見下ろしながら、俺はため息をついた。
「う、バスの時間まで後30分か…」
バス亭までの時間を考えると、そろそろ起きてもらわないと今日も町に降りられない。
(仕方ない。最終手段だ。余り三好には使いたくなかったけど…)
夏はいつもこれで起きた!
「さぁ起きろ!三好!」
そう言いながらバッと俺は三好のTシャツをめくり、こちょこちょこちょっとくすぐった。
「…うっ」
「あ、起きた…?」
「わっ!」
びく、と三好が反応し、やった起きたかと思ったと次の瞬間
がん、と跳ね起きた三好の頭が頭突きするように俺の頭に勢いよくぶち当たった。
「痛てっ!」「痛っ!」
俺達はそれぞれ悲鳴を上げ、頭を押さえてうずくまり、悶絶する。
う、痛い…。三好の石頭…。

「…おはよう、三好」
「はよ…前田」
暫くして頭を擦りながらフラフラとベッドから下りる三好を涙目で見ながら、俺も頭を押さえつつフラフラと立ち上がり台所に向かった。

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あきゅろす。
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