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ハルノヒザシ
目撃者
「信じられねぇ…」
今日は身体測定。身長、座高、聴力、視力と回り最後に体重を計った時、体重測定を担当していた三好は呟いた。
何、コイツ。失礼な。

「前田、身長俺と同じで172pだよな?」
俺達のクラスで測定は最後だったため、仕事を終えた三好が近付いて来る。
「ああ、さっき計ったばっかだし、間違いねぇよ」
俺はムスッとしたまま答える。
「じゃあなんで体重が俺とこんな違うんだよ!!俺がデブみたいじゃねぇか!!」
「大丈夫だよ、三好太ってないよ。俺は太らないんだから仕方ないだろ」
「いや、もうこれは太らないとかの問題じゃないぞ。やせてるとは思ってたけど、まさか50ないなんて…」
「気にすんな、それよりお前片付けなくていいのかよ」
「あぁそうだ。あの机運ばないとなんだよね。手伝って」
ガタッと机を持ち上げ運んで行く。
二階の資料室か…。なんで遠くから持って来るんだろうな。
トコトコと歩きながらそんな事を思う。
「そこ右」
後ろから三好の指示が飛ぶ。まだ俺はよくわからないしな。
やって来たのは体育館の隣にある特別校舎。普段あんまり使われない資料室、物置、第2教室、部室などが集まっている校舎だ。
俺は始めて入ったな。
資料室の扉を開け、机を置く。

「ここの三階上がるとあっちの校舎と繋がってるんだ。そっちから帰ろうぜ」
何処にいるのかさえわからない俺は三好の言葉に大人しく付いて行く。

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あきゅろす。
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