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ハルノヒザシ
11・(三好視点)
バキッという小気味良い音がした。
奴等が持っている機械から光がきえる。
「あああー何しとるんですか、先輩ー!委員長に怒られるー」
「結構脆いなこれ。まぁ仕方ない。取りあえず咲呼ぼう」
オロオロしている二条をしりめに携帯を取り出し委員長に電話をかけはじめる。
やれやれ、まだこいつらはまだ居座りそうだ。
「良かったら、コーヒーいらないか?」
俺が気を使う何て珍しい。
「ああ、えーの?」
「センキュー、いただきます」
クルリと二条が目を見開いた。まぁ無理も無いけど。
俺こんなキャラじゃないし、実際は。
そう思いながら二つティーカップを取り出しインスタントコーヒーを煎れて、二人の前に差し出した。ホント、俺らしくない。
「あっ、前田の奴見ないと思ったら寝てるじゃん。小学生かよ、コイツ」
平野先輩が前田が寝てるのをコーヒーをすすりながら見下ろした。
「何かコイツ雰囲気可愛いよなー?そう思わね? 」
そう二条に話しかける平野先輩。 二条は俺の顔色を伺いながらどう答えていいかわからないように適当な事を答えている。

そんなに俺が怖いかね

「失礼します」
ドアの開く音がしたと思ったら、委員長様の登場だ。
いつみても見目麗しいよな。
「あー咲ー。何か機械が壊れちゃってよー」
「壊れたちゃいますよ。先輩が壊したんですよ」
「とにかく変わり持って来たからとっとと終わらせてくれ。話は後で聞く」
漫才がトリオに増えた。
流石に委員長ちゃっちゃと作業を終わらせてしまう。最初からこの人がきたほうが良かっただろうな。
「すまなかったね長居して」
「コーヒーごちそうさまー」
「んじゃまた明日学校で会おなー」
やっと漫才トリオが立ち去る。 俺はホッとため息だ。
しかし風紀委員なかなかいい勘をしている。盗聴機の事なんて何処で聞いたのやら…。
せいぜい探すがいい。何も見つけられはしないのだから。
問題の物はもう既に間一髪、回収されている。

昼の事と言い、今日は風紀委員にとって厄日だな、と俺は思った。

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