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ハルノヒザシ

「前田ー!お願いー!!」
「嫌だー!絶対にー!!」
朝から教室に響く二つの大声。
一つは言わずもがなな俺の。
そして、もう一つは同じクラスの音羽のだ。
「お願いお願いお願い!!体育祭一緒にリレー走ろうよ!」
「嫌だ嫌だ嫌だ!!リレーなんて俺無理!!きっとバトン落とす、最中に転ぶ、だから嫌だ!!」
「そんなこと滅多にねぇから!!ね、何でも言うこと聞くから!一緒に走ろうよ!!」
学校に来てからずっとこんな感じだ。
何でも言うこと聞くって…、それほどまでに出て欲しいのか?
三好はこんなうるさいのにすやすや既に熟睡中だし。
「じゃあ、俺の方こそ何でも言うこと聞くから、他の奴当たれよ」
「じゃあ陸上部に入って、県大会でリレー一緒に走ろう!!それなら諦める!」
「えっ、何か変わらない気がするんですけど…。つーか逆にリレー走るのに上乗せされてる気が…」「変わる変わる!さぁどっちだ前田!!」
何故に二択?とツッコミたいのだが、俺は音羽の勢いに思わずたじろぐ。
と、そこへちょうど一時間目の先生がやって来たので俺はどうにか逃げることができたのだった。

ひゃー、参った。絶対にリレーなんか出たくないよ。
俺には玉入れとか大玉送りとかがお似合いなんだ。

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あきゅろす。
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