ハルノヒザシ 3 「おかえり。もう図書と保健しか残ってないぞ」 そんな中黒板に向かっていた西原先生が言う。 なんか早い物順に係を決めていたらしい。 「はぁ?何でもう決めてんの?」 隣で三好が悪態をつく。 静かな声だが。声色が怖い。あれそんなキャラだったっけ?三好。それとも普段キレない奴がキレると怖いって奴かな。 「三好どっちがいい?俺どっちでもいいから」 俺はどのみち何の委員でもいいと思っていたし、そう三好に言う。 三好はと言うと難しい顔をして黒板を睨んでいた。 そんなに嫌なのか?委員会が。俺はなんとなく困ってしまう。 しばらく悩んだ後三好は顔を上げた。 「俺、保健委員がいいです。俺、楽な方がいいし。悪いな。前田。」 三好が言った瞬間、大きく教室がざわめいた。 三好はとっととチョークで保健委員の所に名前を書き、ついでに図書委員の所に俺の名前を書いてしまう。 そして、そのまま席に戻ってしまう三好を俺は慌てて追っかた。 「んじゃこれで決定だ。ついでに今日委員会あるから行って来いよー」 西原先生が気だるそうな表情で言う。 多分いつもこんな感じなんだろうな、この先生は。 しかしなんだろうな。あのざわめきは。保健委員つぅのはそんなにみんな嫌なのか? [*前へ][次へ#] [戻る] |