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ハルノヒザシ

「それでは解散とします」
長かった式が終わりざわめきと共に生徒達が移動を開始する。
「オイ、起きろ。三好。いつまで寝てるんだ」
夜遅くまで本を読んでいたらしい三好はまだ起きようとしない。
朝もめちゃくちゃぼーっとしてたし…。本を読みたいのはわかるんだけどな。
「ほら、起きろって」
バシバシと三好を叩くとようやく三好が目を開ける。
「あぁ、おはよ、よく寝たよ」
俺の顔を見ると呑気に三好が言う。
いやはやそりゃよく寝ただろうさ、式始まった瞬間から寝てたんだから。
「早く戻ろうぜ。みんなもう戻ってるよ」
「ああ」
ゆっくりと三好が立ち上がる。
何処までもマイペースだな。

「そういえば、次は委員会決めだって言ってたな。三好何にすんの?」
「楽なのがいいな、美化とかさ」
「へぇー俺もなるべくなら楽なのがいいな」
教室に戻りながら俺達は話す。
クラスでは何かしら委員会か係になる事になっていると先ほどのホームルームで先生が話していた。
委員会は一人ずつ、後は係に入るらしい。 そのまま教室に着き、ガラリとドアを開ける。
と途端に教室内が静まりかえった。

何だよ、この空気。

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あきゅろす。
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