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ハルノヒザシ
3・(三好視点)
風間来海。

アイツはヤバい。
最初に見た時から、得体の知れない闘争本能のようなものを感じた。
のほほんとした前田は多分気付いてないだろうけど。
前田の話だとつい最近来た転校生だと言う。
裏ルール適合者なのは明白過ぎるほど、明白だ。
真意が読めない所も怖い。
何を考えているんだかわからない。
けど、前田を気にいってるのは事実のようだ。
当たり前だ。前田はあーいう奴を惹き付け安い。
風間しかり、衞士しかり、弟君しかり、俺しかり…。
風間を今日見ていてわかった事が一つだけある。

アイツに俺は敵わない。

もし風間が悪意を持って前田に近づいて来た時、俺に風間は止められない。
前田に、もしその悪意が向けられ蹂躙されてしまうのを止められないのが怖い。
だから、前田に近づいて欲しくない…。
俺のエゴなんだろうか…。
「んー、まぁ確かにくるみちゃんにはびっくりしたけど…」
俺と二人の時は普通だったのにな…、と前田が呟く。
俺もあんまり風間の事を知らないでこんな事を言うのは横暴だと思う。
「中学生だからな、これからあんまり会う事は無いと思うけど…。気を付けてくれな、アイツには」

俺が前田を見つめながらそう言うと、一瞬前田は目を泳がせ考えるような顔をした後にこくりと頷いた。

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