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ハルノヒザシ
休憩
「夏!!大丈夫?」
派手な音と共に皿を置く台に倒れこんだ夏にかけよる。
頭でも打ったのだろうか?
夏は床に倒れこんだまま、ぐったりとして意識が無い。
こんな夏を見るのは初めてだ。
ザワザワと周りの人々のざわめきがコダマするように、賑やかな食堂を取り戻して行く。
「喧嘩か?中坊の?」
「誰だ、あの銀髪…」
「やべぇ、風紀委員だ…」
ざわめきの中に風紀委員と言う単語を耳にする。
「保健室連れてくか?」
「あ…、うん」
そう言いながら三好が俺の隣に屈みこみ、夏の顔をペチペチと叩く。
カッと見開かれる瞳。
跳ね上げるように夏が身体を起こす。
「あ、兄貴。三好先輩…」
キョロキョロと辺りを見回していた夏の瞳が俺達を写しながら止まる。
「大丈夫?夏?」
「大した回復力だな、弟君。あれだけモロに後頭部打ってもう起きれるのか」
ほっとする俺の声と感心したような三好の声に余裕めいた笑顔を見せながら夏月が立ち上がった。
ガチャガチャと自らが倒した台を片付けて行く。
「じゃあね、兄貴、三好先輩。俺行くわ」
いつものような笑顔を見せながら立ち去って行く夏月。
そね後ろ姿を見ながら、俺と三好は思わず顔を見合わせた。
夏が変だ。
何であんな大人しいのだろう。

「悔しいんじゃないか?」
三好が一言そう言った。

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