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ハルノヒザシ
4・(夏月視点)
兄貴が風間にキスされてる。

一瞬の静寂。

食堂中がこちらを注目しているのがわかる。
俺自身も一瞬ショックで立ちすくむ。
風間…、テメぇ。よくも…。
俺もしたことないのに…。
びっくりして目を見開く兄貴を視界に捉えた時、やっと俺の意識は覚醒した。
風間に飛びかかり、乱暴に兄貴から引き剥がす。
ポカンとその様子を傍観する兄貴。
三好先輩が駆け寄るのを横目で捉えた後、俺は風間を締め上げた。
「テメェ。ふざけた事してんなよ」
結構な力で締め上げているのにニタニタと笑い続ける風間がウザい。
いきなり転校して来て中学で色んな奴に喧嘩売りまくっている銀髪の問題児。
どうやら女みたいな外見とは裏腹に喧嘩はかなり強いらしい。
どこでか俺の事を聞いたんだか、チョコマカと時々俺の前に現れていたが、俺は完全シカトをきめこんでいた。
面前事は近寄らせないようにしてんだ。
しかし…
兄貴にまでちょっかい出すなら話は別だ。
生まれて来た事後悔させてやる…
「夏!喧嘩しちゃ駄目だよ」

突然、後ろからの兄貴の声。
一瞬だけビクッと反応してしまう。

その隙を見逃す風間ではない。

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