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ハルノヒザシ
第一ラウンド
一週間があっという間に過ぎた。

一日、一日と近づいて来る球技大会がちょっとした憂鬱感を俺に与える。
だが…
三好の沈みようはそんなもんじゃない。

一週間前の集まりの後、屍のようにフラフラと帰って来た三好を見て何があったのかと俺は驚いた。
聞けば、保健委員は救護所を開き交代で怪我人に対応するらしいのだが…
体育館、運動場と別れて競技するため、当然二ヶ所救護所は必要となる。
三好は当然バスケなので体育館。そして例の徳永保健委員長も体育館。
聞けばそれだけの事なのだが、それが死ぬ程嫌らしい。
この一週間よく、あー、とかうー、とか言いながら時々深いため息をつく三好。
「どうしよう、徳永の鼻を折って、アバラ折って、最後に再起不能にしちゃったら」
朝飯を食べながら物騒な事を呟く三好。
三好が何を心配しているのかがよくわからなくなって来る。
えっと、それは三好が襲われた場合の事を話しているんだよね?
加害者になる心配か被害者になる心配かよくわからない。
ボケっとした表情で朝飯を口に運んでいると、学校の方から鐘の音が聞こえる。
おかしい、まだ学校は始まらないはずなのに。
朝飯を食べながら三好と俺は顔を見合わせ、部屋の時計に視線を移す。
止まってるよ…、時計。

「ち・こ・く・だー!!」
俺の叫び声と共にやっと俺達の時間は動き出した。

そんな感じで始まった火曜日の一日。

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あきゅろす。
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