[携帯モード] [URL送信]

木手永四郎専用部屋(短編)
殺し屋 (後編) 編集8/23↑
「何の本だったのかな?サワー知ってる?」

友達に聞かれ・・・
「わかんない・・・」

「エロ本??」

「こんなとこでは読まないでしょ!!!」



何の本だったのかな・・・




・・・・30分経過・・・・


ガラッ
教室のドアが開き担任の教師が入って来た・・・・みんなの視線が集まる・・・・いったい木手は何をしでかしたのかと・・・・・・・・




教師は何も言わずあたしに近づいてくる・・・




何?何なの?



「ゴーヤー!!来なさい!!」


「はぁ???なんであたしが???」

「いいから来なさい!!」






言われるまま付いていく・・・・・・・

みんなの視線が痛い・・・・






入りなさいってココ進路指導室じゃん!!!



永四郎は・・いない・・・






あたしなんかやった???





女の先生が来ると隣に座りあたしの手を握った・・・

はぁ?なんなの・・・・・・・・・・・・




「ゴーヤーさん正直に答えて・・」

「あっ・・はい!!」





「今何ヶ月なの?」





「はぁ〜〜〜??」

「もう隠さなくていいのよ!」




「はぁ〜〜〜〜!!!?」

「だから何ヶ月なの?」


「何の話ですか?」


担任が口を挟む・・・
「もうばれてるから言いなさい!これからどうするんだ?」




「まじ訳わかんないんだけど・・・・」

女教師が詰め寄る・・
「だから赤ちゃんよ!いるんでしょお腹に・・・木手君の子供・・・」


・・・・・・・・・・・



「はあ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜??????????????」
思わずでかい声をだしてしまった・・・・

「これからの事木手君と話してるの?学校はどうするの?」

さらに詰め寄る教師・・・・


頭が真っ白・・・・
赤ちゃん?永四郎の?
お腹に?あたし妊娠してるの?????


え〜〜〜〜〜〜〜!!!!!!!!






ってんなわけないじゃん!!!

そう!!そんなことはないだって今生理中デスモノ・・・・・



「あの・・・・あたし妊娠してませんけど・・・・」

「「だから隠さないの!!」」


「だから!!!!ほんとに子供なんて出来てないし、今生理中なんですけど!!!!」
叫んでしまった・・・・こんな恥ずかしいこと言わせるなんて・・・・・・最低・・・でもなんで・・・?そんな話どこから・・・・・



「ホントに違うの?」

「違います!」

「親に聞いてもらってもかまいませんけど!」


教師が拍子抜けしている・・・
「じゃぁ!!なんで木手君があんな本読んでたの??」

「本?」


「初めての妊娠・出産・・・丸パパになる為にって本・・・」


・・・・・・・・・・・永四郎が?初めての妊娠・出産・・・丸パパになる為に・・・・・・・・

って・・・・・・・



「あははははははははははははははははは〜〜〜〜〜〜〜!!!!!」

まじありえない!!!!






あっ!!!!!!もしかして浮気相手を妊娠させた・・・・・・・・・・・ありえる・・・・・・・・・・・・



顔面蒼白・・・・・・・・・・血の気が引くのが自分でもわかるようだった・・・・・・・





「先生永四郎にあわせて!!!!!!!」




「木手君なら校長し・・・・最後まで聞く前にあたしは飛び出し校長室に乗り込んだ・・・・・・・・






ガチャ〜〜〜


そこには数人の教師・・・校長・・・教頭・・・学年主任までも揃っている・・・・






そんなことはお構いなし・・・・
「永四郎のバカ〜〜〜〜〜〜あたしって女がいながら他の女を妊娠させたなんて〜〜〜〜〜〜〜!!!!!!」
叫びながら永四郎に掴みかかった・・・・


・・・40分前の木手永四郎・・・・・・


ーーー職員室ーーーー


「木手・・・この本はなんだ・・・なんでお前がこんな本を読んでる!!しかも授業中にだ・・・!!!」


「先生には関係ないでしょう」


「そう言うな木手・・・誰か妊娠させたのか?」

「・・・・・・・・」

「正直に言え!これからの事考えてるからこんな本を読んでるんだろ??」

「ええ・・・」

「んで・・・相手は誰だ???」

「・・・・・・・・」

「木手の彼女は確か・・・・ゴーヤーサワーだったな・・・」


「よくご存知で・・・」

「とりあえず学校としてはこのままにはしておけないんでな〜!ココで少し待ってろ!!」




ーー緊急職員会議ーー





「木手・・校長室に入れ・・」

「はい・・」



ガチャ・・・

「失礼します・・・」

教師に囲まれる・・・

「木手・・・正直に答えろ!!」

「はい」

「彼女が妊娠してるんだな?」

「はい」

「間違いないのか?」

「はい」

「どうするか決めてるのか?」

「はい・・・俺は責任取ります・・・」


「しかしな〜!学校としてはOKと言う訳にはいかないし、お前もまだ若い・・・今はまだ無理だと思うぞ!!」



「世間体ですか?学校の評判が気になるんですね? じゃぁ俺は退学で構いません・・・若くても、立派な親は世の中にいくらでもいまるでしょう・・・?
先生は独身ですよね・・・子供もいないのに俺にナゼ大変だといえるんです???」



静まり返った校長室・・・・
木手の顔は何かを確信したように自信に満ち一人の男の顔をしていた・・・・・


「俺はなんと言われようとサワーと子供を守ります!邪魔するのならいくら先生方でも容赦はしませんよ!」


その鋭い眼差しに・・誰も何も言えない・・・・・・・





ガチャ〜〜〜〜



「永四郎のバカ〜〜〜〜〜〜あたしって女がいながら他の女を妊娠させたなんて〜〜〜〜〜〜〜!!!!!!」




・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

「サワー?何を言ってるんです?」

「他の女妊娠させたんでしょ??」

食って掛かるあたしをきつく抱きしめ・・
「落着きなさいよ!」

「落着いてなんかいられないわよ!!!!!」

「落着きなさい!!!サワー!!お腹の子供が驚くでしょう!!!!」



「はあ???????」





静まり返った・・・・


「永四郎何言ってんの???」


「何って・・・サワー俺はちゃんと気づいていますよ!」

「だからなにを???」

「なにって俺の子供がお腹にいるんでしょう?」

「いないけど・・・」







シーーーーーーーーン




「・・・・だって・・・・薬局で検査薬買ったでしょう?」


「あれはおねーちゃんに頼まれたんだけど・・・?」



「・・・先々週産婦人科に行ってたでしょう?俺の親が見たって・・・」


「・・・・あれは・・・・ピルを処方してもらいに・・・・」


「お弁当の臭いを嫌がってたのは・・・??」


「それは永四郎の様子がおかしかったから・・・・不安でストレスで胃がムカムカしただけ・・・」




「教室で貧血気味って・・・」



「・・・・・・・・・・・・今女の子中だから・・・・・・」



「あははははははははははははははは!!!!」


一斉に先生が爆笑!!!!!
「なんだ木手の勘違いか〜〜〜!!!!」




「俺の・・・・勘違い・・・・・・」





バタッ・・・・・・






「ちょっと!!!永四郎??永四郎???」





保健室ーーーーーーー








「永四郎?えいしろ〜〜〜〜???」



「ん・・・・・サワー・・・・」


「気づいた??」


「ホントに出来てないんですか?」

「うん!」

「そうですか・・・すみません勘違いしてしまって・・・・」


「あたしずっと不安だったよ・・先に帰れとか、冷たかったし・・・本屋に通ったり振られるのかと思ってた・・・」



「すみません・・・・部活終わるまで外で待たせるのはお腹に悪いと思ったので・・・冷たかったのは、近くにいるとサワーを抱きたくなってしまうから・・・妊娠初期は安静って本に書いてあったし・・・男はこんなことしか出来ないでしょう・・・・・・」



なんだか嬉しかった・・・一生懸命あたしの事考えてくれてた・・・・

迷わずパパになる事を選んでくれた・・・・・

これほど幸せなことってないよ・・・・・・



嬉しくて・・・涙が溢れた・・・・・・・


「サワー?そんなに・・泣かないでくれますか・??」

「嬉しくて・・・」

「俺は結構ショックなんですが・・・」

「え??」

「色々名前とか考えてたので・・・・」

「永四郎の早とちり・・・」


「嬉しかったんですよ!サワーのお腹に俺の子がいると思うと・・・・じっとしてられませんでした・・・・・」








永四郎はあたしをぎゅっと抱きしめた・・・









「サワー・・いつか俺の子を産んでくれますか?」







「うん・・・・」





「殺し屋が!パパになる!」・・・・・・・・・・そんな噂はしばらく消えなかった・・・・・






・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
3月・・・・あたしたちは無事に高校を卒業した!!!!
永四郎もあたしも沖縄で就職!!!!!社会人としての生活が始まる!!!!




今日は甲斐・平古場・タニシ・知念達と卒業のお祝いするんだ〜〜〜!!!!


「卒業やっし〜〜〜〜かんぱ〜〜〜い!!!」

「「「いただきま〜〜〜す」!!!」」

から揚げに飛びつく!!!

うっ・・・・・・・・
気持ち悪い・・・・・・・・・・
「ごめん・・・・」

「サワー!!」

ドタドタドタ・・・・

「「「永四郎!!!とうとうやったか???」」」

凛「名前は凛にして〜!」
甲斐「女の子なら嫁に欲しいさ〜!!」

知念・タニシ「めでたいさ〜!!!」

「甲斐君!平古場君!ゴーヤーですね!!」

「「パパ〜〜〜〜!!ゴーヤーはイヤーン!!!!」」

「すみません!!!店にあるゴーヤー全部ください!!!」

「永四郎〜〜〜〜!!!!」

この後凛と甲斐は・・・・・・・・


そんなこんなで・・・

9ヶ月後・・・・・

あたし達には二人の天使が舞い降りた・・・・

END
・・・・・・・・・・
サワーさんココまで呼んでくれて感謝感謝です!

[前へ][次へ]

あきゅろす。
[小説ナビ|小説大賞]
無料HPエムペ!