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木手永四郎専用部屋(短編)
瑞樹様リク「学園祭二人の王子様」 2007/06/15↑(中編)編集8/23
幕が上がりいよいよ・・・・・・















美しい娘を残して、お金持ちの夫人が亡くなりました。

あくる年、父親は新しい母親と二人の娘を連れてやってきました。


美しい娘は一日中働かされて、夜は古汚いベッドで眠りました。

体は灰のように汚くなり娘は灰被りと呼ばれるようになりました。



継母「灰被り早く掃除をしなさい!」


姉1「ホラ!早く!」

姉はそういってバケツの水を灰被りの頭からかけた。



バッシャーン!!!!


(ざわめく会場!本当に被ったのだから!なんて台本・・・)


姉2「汚いわね〜!」

「すみません!」


継母「綺麗に拭くんだよ!」



笑いながら立ち去る3人・・・・








あるとき王様が二人の王子の妃を決めるため1週間の舞踏会を開いた。

姉と継母は不細工な顔に何回も化粧を塗り、着飾った。

継母「灰被り!お前も行きたいのかい?」

「・・・・・・」

姉1「ふん!まさか!」

姉2「臭い女はお城には入れないよ!」


姉1「これでも拾っておくんだね!」

姉1は部屋中に豆をばら撒き高笑いした。



3人は舞踏会へと出かけた。








一人残された灰被りは酷く悲しみました。

泣く泣く豆を拾い集めていると一羽の鳥が・・・・・

鳥「どうしたの?何を悲しんでるの?」

その小鳥は母親のお墓の傍に植えた木でいつも羽を休めている鳥でした。

「なんで鳥が喋るの・・・・・」

(ワライがおこる会場)

鳥「そんな小さな事は気にしないで!」

ボワワワ〜ン
小鳥は魔法使いに変身した!!!


「きゃあああ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜!」

鳥「そんなに驚かなくても!」


「驚くわよ!!!」

鳥「んで!豆ばら撒いて何してんの?」

「うるさいわね!私が巻いたんじゃないわよ!」

鳥「手伝って欲しい?」

「ええまぁ・・・」

鳥「仕方ないわね〜」
めんど臭そうに杖を一振り!!!!!!

舞台袖から掃除機を持った黒子!

(会場は爆笑の渦!)

ぶおおおおオオオ〜ん!


魔法使いは掃除機を掛けた。

綺麗になった室内・・・





鳥「ねぇ!あんた舞踏会行かない?」

「え?行きたいけど・・・」

鳥「条件があるの!聞いてくれたらいけるようにしてあげる!」

「なに?」

鳥「もしあんたが妃になったらあたしをお城に入れてくれない?」

「いいけど・・・」

鳥「もしなれなかったら、あんたの一番大切なものを貰うけどいいかい?」

「大切なもの?」

鳥「そう!あんたの心臓!どうだい?」


「いいわ!」

即決!妃になれずまた今までの生活をするより死んだ方がましだと・・・・・





魔法使いは杖を一振り!!!!


舞台袖から馬車とドレスが・・・・・






照明が落ち急いで馬車の陰に入り着がえる。







ズラを被りOK!







(照明がつくと会場は(ノ´▽`)ノオオオオッ♪と歓声)





鳥「はい!ガラスの靴!」

「すごいね鳥さん!」

鳥「あっ!12時には魔法切れるからそれまでには帰るんだよ!」


「12時?早くない?ってか私臭いんだけど・・・・」


鳥「はい!これ!」

魔法使いは灰被りにファブリーOを手渡し飛んで行った。

(オイオイ!)


第一幕は笑いと共に終了・・・・・










第二幕・・・・・・・








お城・・・・・・








舞踏会に到着した灰被りは注目の的。







二人の王子様が灰被りにダンスを申し込んだ。




永「俺と踊っていただきたい!」

凛「わんが先!」
(なぜか方言の凛に会場は笑う!)


「あの・・・・」



永「兄のである俺の方が先に決まってるでしょう?」


凛「ちぇ!!!!」




木手があたしの手を取り舞台中央に・・・・


あの電話以来木手を見ると胸が痛くて・・・
今のこの情況・・・・
もしかしたら彼女来てるんじゃ・・・・


永「ゴーヤー集中してください!」
耳の元で囁かれる・・・

「すみません」



優雅に踊る二人に会場は静まり返った・・・






木手の目を見ることが出来ない・・・・




俯いたまま・・・・心臓がドキドキ・・・・・




凛「兄様そろそろいいでしょ?」



平古場があたしの手を取る・・・・


ぎこちない動き・・・

緊張した顔・・・

「平古場!しっかりしてよ!」

凛「わかってるさ〜」



ぎゅ〜〜〜〜〜!
平古場の手に力が入る・・・・

木手より背の低い平古場は密着するほどに顔が近くなる・・・


「平古場近いって!」

凛「いいやっし!こうしてたい・・・」

平古場の髪が頬をくすぐる・・・・・


凛「ゴーヤー・・・・・好き・・・・」


「こんな時に何言って・・・」


凛セリフ「て〜じ好き・・・最後わんを選んで欲しいさ〜」


踊るのを辞め見つめる・・・・

台本では踊りながらのはず・・・・




平古場はあたしの頬に口付けを落とした・・・・・・










第二幕終了!








舞台袖・・・・


「平古場!!!どういうつもり?」

凛「舞台なら抵抗されないあんに〜〜〜!」
ニコニコと笑う平古場の横で木手は不機嫌そうに座っていた。




永「平古場君!アドリブはやめなさいよ!」


凛「永四郎固い事言うなよ〜!」





第三幕・・・・・







次の日も舞踏会に出かけ二人の王子とダンスを踊る。

セリフも完璧!



踊りながら木手が囁く
永「ゴーヤー俺を避けてませんか?」


「そんな事ないよ・・・」


永「じゃぁナゼ俺の目を見ないんです?」


「それは・・・・」




きつく抱きしめられ木手の顔が近づく・・・・

頬にキスを落とす・・・



永セリフ「最後は俺を選んでくれますよね?」







あたしはどこまでがお芝居なのか分からなくなっていた・・・・




木手の甘い言葉・・・・

抱きしめられると心は壊れていく・・・・




木手が好きでたまらない・・・・







舞台では最後の晩のシーンに・・・・・






まずは平古場とダンス・・・・



凛「お姫様どうかわんの妃に!」

「・・・・・」


凛「兄様が好きなんば?」


このセリフやばい・・・・

凛「わんの方がや〜を幸せにするさ〜!」



永「強引過ぎます!」

凛「兄様邪魔するな!」


永「お姫様こちらに・・・・」

木手王子は手を取りバルコニーへと連れ出す。






照明が落ちる・・・・

二人にライトがあたる・・・・






永「お姫さま・・・・俺はキミを妃にしたい・・・・どうかココで返事を・・・・」



ゴ〜〜〜〜ン!
ここで12時の鐘が鳴り始める。


「あの!あたし帰らなくては・・・」


永「返事を聞くまで帰しませんよ!」

「困ります!!!離して!」

魔法が解けてしまいそうな灰被りは必死に振りほどこうともがく・・・・・・




永「お姫様・・・・」

ココで台本では強引にキスのふり・・・・




ぎゅ〜〜〜〜〜





腰に手を回し会場を背に木手が迫る!
(会場はどよめいた!)






ちゅ〜〜〜〜〜〜〜〜!!!!!







何ホントにしてんの木手・・・・・






なんでこんな事するの?







彼女がいるのに・・・・







長い長いキス・・・








頭は真っ白になり・・・

振りほどいた瞬間涙が止まらなくなった。


永「ゴーヤー・・・」



「なんで?彼女いるくせに・・・・」



舞台袖に走った。




ガラスの靴がうまく脱げない・・・・



袖からガラスの靴を舞台に投げた・・・


(会場は笑い・・・)






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