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木手永四郎専用部屋(短編)
「失恋なんて俺には・・・」 4/23↑
サワーがいなくなって初めて気付いたんです。
どれだけサワーが俺を必要としてくれていたか・・・
俺はサワーの為に何も出来なかった。

ただ隣で泣いているキミを俺は突き放した。
何故あの時抱きしめなかったのか
今更後悔してもキミはもういないのに・・・


もうキミは何処にもいない




俺が愛したキミはもういない・・・・














「永四郎。」






















サワーの声が聞こえた気がした・・・・
雑踏の中でキミの匂いがした。
抱きしめた時の甘い・・・甘い匂い
振り返ってもいないのに俺はまだキミを探してる。



















忘れられないサワーの感触・・・
今頃思い出すなんて俺は本当に何処まで救えない人間なんでしょうね。





















ほらまた・・・・・
キミの気配がする。
似たような服、身長、そんな女を見かけるとつい視線を送ってしまう。




















最後に抱きしめたキミは確かに冷たかったはずなのに。


















まだこの世で俺はサワーを探している。


























そんな情けない一人の男の話。
主人公が同じ名前なのがどうも気に入らない。
第一泣いてる女を突き放すなんて、そんな事俺がするわけないでしょう?
一度俺の虜になった女が俺から離れられるわけがない。
毎晩毎晩愛して、砕けるまで抱いて俺で埋め尽くしているのに。










「永四郎?」


永「なんですかサワー」


「面白いでしょその本!」

永「・・・・何が言いたいんです?」

「もしあたしが死んだら悲しい?」

永「当たり前でしょう?」

少し笑って俺に腕を回してくるキミはたまらなく愛しい。 
このまま食べてしまいたいほどですよ。

永「サワーはどうなんです?俺が死んだら悲しいですか?」

「永四郎は不死身だから死なないでしょう?」

永「サワーを残してはね・・・・」

「死ぬ時も一緒がいいな」

永「死んでからは一緒じゃなくてもいいんですか?」

「・・・・・一緒がいい・・・・」

永「俺もです。」


甘い甘い匂いのサワーを腕に抱いてこの一瞬を幸せだと思う。
この本の男のようなヘマはしませんよ・・・・
サワーキミを愛していいのは生涯俺だけです。
キミが愛していいのも生涯俺だけです。



今夜もキミを美味しく頂きますよサワー。




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