木手永四郎専用部屋(短編)
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俺の女はキミだけでしょう?
キミの男は俺だけでしょう?
俺だけじゃないとしたら他の男には消えてもらうしかないですね?
キミは本当の俺を知らな過ぎるんですよ。
嫉妬して、冷静さに欠ける時も有るんですよ
キミの行動全て知りたい、今何処で誰と何をしてるんです?
キミの帰りをキミの部屋の前で待つなんて当たり前でしょう?
帰ってきたキミは驚いた顔をする。
永「こんな時間まで誰と何処に言ってたんです?」
「・・・・・」
俺には言えない相手と言えない場所に言ってたんですか?
永「サワー?」
「永四郎・・・もう此処には来ないでって言ったでしょ?」
永「そんな話聞いてません」
「何度も話したでしょ?」
永「さぁ・・・記憶にありませんね」
「・・・・・(ノ_-;)ハア…」
永「サワー何処に言ってたんです?誰といたんです?」
「永四郎!貴方のいく場所は此処じゃないでしょ?」
そう言って部屋に入る彼女の後を追う。
永「サワー、俺が愛してるのはサワーだけです。サワー以外には何もない。」
「聞き飽きた・・・」
永「俺の傍にいてください。」
「それは無理だよ。」
永「どうしてです?」
俺がこんなに愛しているのに、サワーはいつも俺を拒む。
俺はサワーと一緒に居たいんですよ。
愛してるんです、こんなにも・・・
永「この男が居るからですか?」
部屋に置かれた一枚の写真。
サワーとにこやかに写る男
こいつが居るからサワーは俺を見ない
こいつさえ居なくなればいい
「ちょ、変な事考えないでよ!」
永「こいつが居なければサワーは俺のものになるんでしょ?」
「(ノ_-;)ハア…永四郎、何度同じ話をすれば分かってくれるの?」
永「俺は何も間違って居ないでしょ?」
「あぁ〜〜〜もう、扱いづらいわね!!」
永「どうしてそんなに俺を遠ざけようとするんです!」
「木手永四郎!いい加減気付きなさいよ!あんた死んでるだよ!」
永「ええ、わかってますよ?」
「わかってない!あたしは生きてる人間なの。」
永「ええ、そうですね?何か問題でも?」
「大有りよ!たまたまあたしは永四郎が見えるし、話も出来るけど。幽霊と恋愛する気はない!!」
永「見えるし、話せるし問題ないでしょ?」
「あのね・・・いい加減うちに居座るの止めてくれないかな?成仏しなよ!」
永「嫌です。サワーが一緒ならしても構いませんがね」
「あたしはまだ死ぬ予定はないわよ!!」
永「手伝いますから!」
「や・め・て・幽霊のストーカーなんて初めてよ!!早く出て行って!!」
永「いやです。サワーと一緒に居たいですからね」
「だいたい触れない人と恋愛するなんてありえない!」
永「・・・・」
「天国に行けば好みの女がわんさか居ると思うけど?」
永「俺はサワーがいいんです!」
「ああ!!!!もぅ!!ばか!!もぅ直ぐ彼氏来るから出て行ってよ!!」
怒った彼女が数珠を振り回したおかげで俺は部屋の外に追い出された。
しばらく部屋の外で待っていると一人の男が上機嫌でサワーの部屋に入って行く。
俺はチャンスだとその男の体を拝借してみる
少し狭いですね・・・
自分より少し小柄な男の体は居心地が悪かった。
男とサワーが仲良く話す様を密かに伺い乗っ取るタイミングを見計らう。
しばらくすると電気が消されサワーと男はベッドに入った。
サワーに触れるなんて許しませんよ。
サワーに触れていいのは俺だけです。
俺はその日からその男に成りすましてサワーを愛している。
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